鶴岡八幡宮・十月の祭礼と行事~蒼天晴れ渡る神無月~

鶴岡八幡宮・十月の祭礼と行事~蒼天晴れ渡る神無月~

 今回は、蒼天晴れ渡る神無月の鶴岡八幡宮の祭礼・行事を、境内を彩る花鳥と共にご紹介します。秋晴れの続く青い空の下、大臣山の木々も次第に色付き始め、参道より見上げる本宮の朱色が映えます。暑からず寒からずで天候も安定しておりますので、七五三にお参りのご家族もちらほらと見かけるようになり、祭礼や行事にも最適の季節を迎えます。崇敬者大祭では、流鏑馬が披露され、八幡宮を東西に走る馬場を勇壮に駆け抜けます。また、天照大御神に新穀を奉り収穫の感謝を捧げる神嘗祭も10月に執り行われる大切なお祭りとなっています。

なお鶴岡八幡宮のご由緒、ご朱印、年中行事、季節の花々、アクセス等につきましては、以下のリンクをご覧ください。
⇒鶴岡八幡宮へ

鶴岡八幡宮・月々の祭礼と行事

記事リンク
1月 鶴岡八幡宮・一月の祭礼と行事~寒牡丹華やぐ睦月~
2月 鶴岡八幡宮・二月の祭礼と行事~鶯さえずる如月~
3月 鶴岡八幡宮・三月の祭礼と行事~草木萌ゆる弥生~
4月 鶴岡八幡宮・四月の祭礼と行事~桜咲く卯月~
5月 鶴岡八幡宮・五月の祭礼と行事~若葉香る皐月~
6月 鶴岡八幡宮・六月の祭礼と行事~蛍舞う水無月~
7月 鶴岡八幡宮・七月の祭礼と行事~蓮華開く文月~
8月 鶴岡八幡宮・八月の祭礼と行事~陽光溢る葉月~
9月 鶴岡八幡宮・九月の祭礼と行事~虫の音涼し長月~
10月 鶴岡八幡宮・十月の祭礼と行事~蒼天晴れ渡る神無月~

境内図

鶴岡八幡宮境内図

鶴岡八幡宮・十月の風景

二の鳥居

鎌倉駅から鶴岡八幡宮に向うといつもの二の鳥居が目に入ります。

段葛

すっかり秋らしくなった段葛です。来春の桜が楽しみです。

七五三に向う親子連れです。

スポーツの日の段葛です。祝日の名まで英語読みに替えなくても・・・と思ったのは私だけでしょうか。

三の鳥居

マスクを誰も付けていないコロナ前の写真を使ってみました。

太鼓橋付近

太鼓橋のたもとの柏槙(ビャクシン)は、年中緑が鮮やかです。

若宮

修復工事竣工直前の令和元年(2019年)10月の若宮です。

周囲の景色が映り込む深く艶のある朱色と輝く黄金色に目を奪われます。

木鼻の狛犬も丁寧に彩色され、現在の社殿が新築された寛永(1624年~1644年)の姿が蘇ります。

柳原神池

とても閑かな柳原神池です。

白旗神社付近石畳

石畳は雨に濡れた方が、風情が出ますね。

十月の社頭暦

十月の祭礼

日付 祭礼 場所
1日 月首祭 本宮他
3日 摂末社月次祭 若宮他の各摂社末社
初旬 崇敬者大 祭 舞殿
15日 月次祭 本宮
17日 神嘗奉祝祭 本宮
28日 白旗神社文墨祭 白旗神社

月首祭(毎月1日)

 鶴岡八幡宮では、歳旦祭が斎行される元旦を除き、毎月朔日に本宮にて月首祭を執り行います。 こちらの様子は、鶴岡八幡宮・五月の祭礼と行事~若葉香る皐月~にてご紹介しております。

摂末社月次祭(毎月3日)

 摂末社の月次祭は、毎月3日に一斉に執り行われます。こちらの様子は、鶴岡八幡宮・五月の祭礼と行事~若葉香る皐月~にてご紹介しております。

崇敬者大祭(初旬)

 鶴岡八幡宮・崇敬者大祭は、鶴岡八幡宮の行事を通じた伝統文化の振興を図るべく八幡宮の外郭団体として設立された「槐(えんじゅ)の会」の活動とリンクして毎年10月に催行されるお祭りです。午前中の神事に続き、この日の午後は小笠原流による流鏑馬神事が奉納され、多くの参拝客で賑わいます。流鏑馬では「国際交流席」を設け、外国人の皆様方に日本文化に触れる機会を提供しています。

なお崇敬者大祭の様子は、以下の記事にて詳しくご紹介しております。
鶴岡八幡宮~崇敬者大祭(2019年)~

東側の流鏑馬馬場の様子です。

槐の会の会員は、こちらで受付を済ませます。

舞殿横には槐の会の会員席が設けられます。

神事が始まる10時の社務所前の様子です。

祓戸で修祓。

祝詞奏上

巫女二名によるお神楽奉納

祭主一拝。

槐の会の会員は、各人玉串を渡され、玉串拝礼。

13時から、いよいよ流鏑馬の開始です。

神嘗奉祝祭(17日)

 神嘗祭(かんなめさい)とはその年の収穫を感謝申し上げるお祭りで、五大祭の一つに数えられます(神社祭祀規程では中祭に相当)。宮中でも賢所に新穀をお供えになり、この朝に天皇陛下は神嘉殿にて伊勢神宮をご遙拝なさいます。鶴岡八幡宮でもこれを奉祝するお祭りが本宮にて斎行されます。

この日は生憎の雨でしたが、ご神職の皆さまが番傘で昇殿される様子を拝見できました。

本宮内でのお神楽奉納の様子です。

鶴岡八幡宮サイトにリンク

白旗神社文墨祭(28日)

白旗神社の御祭神・源実朝公が右大臣に任ぜられた10月28日に、実朝公の遺徳を偲び斎行される文墨祭は、昭和19年に始められた比較的新しいお祭りです。

なお白旗神社文墨祭の様子は、以下の記事にて詳しくご紹介しております。
鶴岡八幡宮・白旗神社~文墨祭(2018年)~

野点の席よりお茶が献上されます。

供物が並べられます。

ご神職が参道を進みます。

祝詞奏上

直会。

この日は柳原休憩所裏に、野点の席が設けられています。

こちらは、直会殿で開催された「渚の会」の書展です。

こちらの一双の屏風は、建長寺の吉田正道管長の筆です。

最後までご覧いただきありがとうございました。天候の穏やかな10月は参拝にぴったりの季節です。境内全体を半日くらいかけて回ってみるのもよいのではないでしょうか。