鶴岡八幡宮・八月の祭礼と行事~陽光溢る葉月~

鶴岡八幡宮・八月の祭礼と行事~陽光溢る葉月~

 今回は、陽光眩しい葉月の鶴岡八幡宮の祭礼・行事を、境内を彩る花鳥と共にご紹介します。正面大石段を見上げれば木々の緑深い大臣山を背に随身門の朱色が映え、源氏池・平家池を覆い尽くすばかりの蓮花の薄紅と純白が清々しい8月には、その初旬「立秋」の前後に「夏越祭」「立秋祭」「実朝祭」が次々と執り行われます。
 また、その期間に合わせ、立秋の前日から8月9日にかけて、ぼんぼり祭が催され、三の鳥居から大石段にかけての正面参道沿い、白旗神社参道沿い、柳原神池付近には個性豊かにデザインされた雪洞(ぼんぼり)が掲げられます。薄暮となりますと雪洞に灯がともされ、舞殿では日本舞踊が奉納されます。

なお鶴岡八幡宮のご由緒、ご朱印、年中行事、季節の花々、アクセス等につきましては、以下のリンクをご覧ください。
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鶴岡八幡宮・月々の祭礼と行事

記事リンク
1月 鶴岡八幡宮・一月の祭礼と行事~寒牡丹華やぐ睦月~
2月 鶴岡八幡宮・二月の祭礼と行事~鶯さえずる如月~
3月 鶴岡八幡宮・三月の祭礼と行事~草木萌ゆる弥生~
4月 鶴岡八幡宮・四月の祭礼と行事~桜咲く卯月~
5月 鶴岡八幡宮・五月の祭礼と行事~若葉香る皐月~
6月 鶴岡八幡宮・六月の祭礼と行事~蛍舞う水無月~
8月 鶴岡八幡宮・八月の祭礼と行事~陽光溢る葉月~

境内図

鶴岡八幡宮境内図

鶴岡八幡宮・八月の風景

木々の緑は、いよいよその色を深め、八幡宮の社殿を包み込みます。

平家池には純白の、源氏池には薄紅の蓮が花開きます。

平家池からみた2018年まだ工事中の「鎌倉文華館」と、カフェ「風の杜」です。

鎌倉文華館
風の杜

空を見上げると白鳩の群れが大きく円を描いて羽ばたいています。

八月の社頭暦

八月の祭礼

日付 祭礼 場所
1日 月首祭 本宮他
3日 摂末社月次祭 若宮他の各摂社末社
立秋の前日 夏越祭 舞殿
立秋 立秋祭 舞殿
9日 実朝祭 白旗神社
15日 月次祭 本宮

月首祭(毎月1日)

 鶴岡八幡宮では、歳旦祭が斎行される元旦を除き、毎月朔日に本宮にて月首祭を執り行います。 こちらの様子は、鶴岡八幡宮・五月の祭礼と行事~若葉香る皐月~にてご紹介しております。

摂末社月次祭(毎月3日)

 摂末社の月次祭は、毎月3日に一斉に執り行われます。こちらの様子は、鶴岡八幡宮・五月の祭礼と行事~若葉香る皐月~にてご紹介しております。

月次祭(毎月15日)

 例大祭が斎行される9月15日を除く毎月15日には、月次祭(つきなみさい)が奉仕され、神恩に感謝するとともに崇敬者一同の繁栄を祈念します。こちらの様子は、鶴岡八幡宮・五月の祭礼と行事~若葉香る皐月~にてご紹介しております。

夏越祭(立秋前日)

 「夏越祭(なごしさい)」は、昭和13年(1938年)より執り行われるようになったお祭です。こちらの様子は、鶴岡八幡宮~夏越祭(2018年)~ぼんぼり祭りにてご紹介しております。
 一般的に「夏越祭」は、今年上半期の罪穢れを祓うお祭りとして6月30日に執り行われることが多いのですが、鶴岡八幡宮では6月の「大祓式」がお祓いとしての役割を担うことになります。そのため鶴岡八幡宮の「夏越祭」には、一般的な「夏越祭」の「お祓い」としての役割に加え、立秋の前日(「夏」の最終日)にあたり無事夏を越せたことに感謝しつつ、「秋」以降の疫病・災禍を祓い鎮め、天下泰平・五穀豊穣を祈るという意味合いが込められています。
 当日は、まず宮司以下神主が源氏池の北畔に並び「夏越の祓」を行います。

ご神職見習いの方々でしょうか。一列に並んで「夏越の祓い」を真剣に見つめていらっしゃいます。

ご神職の皆さんは参道に出て「茅の輪くぐり」を行います。さらに舞殿では、巫女2名による「夏越の舞」が奉納され、宮司の玉串拝礼で締めくくります。

一般の参拝客も、続いて「茅の輪くぐり」を行い、直会でお神酒を頂き、ちいさな茅の輪を頂戴します。

立秋祭(立秋の日)

戦後昭和25年(1950年)より始められたお祭りで、「夏の無事を感謝し、実りの秋の訪れを奉告」いたします。午前10時から執り行われることの多いお祭りですが、立秋祭は17時から始まります。他の神社では、あまり見られないお祭りです。 こちらの様子は、鶴岡八幡宮~立秋祭(2018年)~ぼんぼり祭りにてご紹介しております。

祓戸に宮司以下ご神職の皆さまがお並びです。

舞殿へ向かいます。

祝詞奏上

巫女4名によるお神楽奉納

玉串拝礼

実朝祭(8月9日)

昭和17年(1942年)に始められた実朝祭は、鎌倉幕府三代将軍・源実朝公の誕生日8月9日に白旗神社にて執り行われます。文人としても知られる実朝公にちなみ、俳句会、献茶会、献華会も催されます。こちらの様子は、鶴岡八幡宮~実朝祭(2018年)~ぼんぼり祭りにてご紹介しております。

八月の行事 ~ぼんぼり祭り~

 地元に住む皆さんの中には、毎年8月上旬に執り行われるぼんぼり祭を楽しみになさっている方も多いのではないでしょうか。

とても素敵なぼんぼりが、ずらりと並んでいます。

東鳥居を入って左手にある「斎館」には、ぼんぼりの揮毫者の休憩所が設けられています。

著名人のぼんぼりもたくさんあります。別に絵画や書道が本業でなくとも一芸に秀でた方のぼんぼりには、どこか味があります。2018年ぼんぼり祭で有名人のぼんぼりをご紹介した記事があります。
鶴岡八幡宮~ぼんぼり祭り2018年~有名人献納ぼんぼり集

さかなクン

ましてや、ご本業の方々の作品に至っては、ぼんぼりにするのがもったいないくらいの出来です。

わたせせいぞう
鈴木英人
中村鳳男
村田林蔵

2018年の作品ですが、その後の大谷選手の超人的活躍を予感させます。

清水有生

日が暮れて、灯りがともると昼間は地味に見えた墨筆系の作品が引き立ちます。

同じ作品でも、雰囲気が変わってきます。わたせせいぞうさんの作品を見比べてください。

コロナ騒動前・2018年のぼんぼり祭を詳しくご紹介した記事がありますので、リンクを張っておきます。
鶴岡八幡宮~ぼんぼり祭り2018~三十選「花」編
鶴岡八幡宮~ぼんぼり祭り2018~三十選「人・動物」編
鶴岡八幡宮~ぼんぼり祭り2018~三十選「風景・静物」編
鶴岡八幡宮~ぼんぼり祭り2018~三十選「書」編

 最後までご覧いただきありがとうございました。
ぼんぼりの中には、誰もが知っているテレビタレント、スポーツ選手、マンガ家等が奉納したものが数多くあり、それを見つけるのも楽しみの一つです。