安国論寺~梅かまくら寺社特別参拝(2024年)~

安国論寺~梅かまくら寺社特別参拝(2024年)~

鎌倉十三仏詣実行委員会」が例年企画する「梅かまくら寺社特別参拝」の第十弾「安国論寺」に参加してきました。 この日は、ご本堂に上がりご住職による安国論寺のご説明をお聞きし、そのあと参加者からの質問にもお答えいただく時間も取って頂きました。その後、普段は中に入れない「御小庵」にご案内頂き「御法窟」内を正面に見ながら参拝いたしました。さらに、以前から気になっていた「観音堂」にも初めて上がらせてもらいモダンな観音様にお参りし、床下にある鎌倉期の井戸や礎石の跡を拝見することができました。

参加方法

「梅かまくら寺社特別参拝」に参加する場合、お寺によって事前申し込みが必要な場合とそうでない場合があります。また必要でない場合でも定員の有無があります。ちなみに今回の安国論寺の場合は、定員20名で要予約でした。
 予約する場合は、往復ハガキで、各開催日の8日前までに以下の宛先に参加申し込みをしていただくと、参加証が返信されてきます。
 【宛先(2024年の場合)】
  〒248-0014 鎌倉市由比ガ浜2-3-7-301
   鎌倉十三仏詣実行委員会事務局 応募(ネ)係
 詳細は「梅かまくら特別参拝」にアクセスして確認してください。

参加証

往復はがきで申し込みますと参加証が送られてまいります。

山門前で受付

10:30からの参拝に先立ち、山門前で出席の確認と首に掛ける参加者証の交付があります。参加費は一名千円です。山門に向って右手にいらっしゃるのが実行委員会の係りの方です。
こちらの山門は、延享三年(1746年)に尾張徳川家によって再建されたもので、安国論寺で最も古い建物です。掲げられている「安國法窟」という扁額は元禄四年(1691年)に寄進されたもので、江戸前期の書家・佐々木文山の筆です。

安国論寺・山門

手水舎

こちらの手水石は文政十二年(1829年)に奉納されたものです。参拝前にこちらで手を洗い口を漱ぎます。

安国論寺・手水舎

境内の梅は、残念ながら盛りを過ぎてしまい、枝の先にかわいい花が少しだけ残っていました。

ご本堂

こちらがご本堂となります。前に立っていらっしゃるのが、今回境内をご案内いただくことになるご住職の平井師です。現在のご本堂は、昭和36年(1961年)に前のご本堂が焼失した後、昭和37年(1962年)に建てられたものです。

安国論寺・本堂
安国論寺・本堂扁額「立正安国」

撮影をご許可頂いたので本堂内部も撮影させて頂きました。正面の内々陣には、ご本尊の「十界未曾有大曼荼羅」が掲げられていますが、前立の日蓮上人像に隠れてよく見えません。正面向かって左端のガラスの向こうには、「鬼子母神」と「十人羅刹女」が祀られています。

こちら天井に張り巡らされたしめ縄は、「天符」と呼ばれる結界で、日蓮宗ではこの下で加持祈祷を行います。

安国論寺・天符

ご住職の平井師より、安国論寺の開創にまつわるお話などを伺いました。

御小庵

こちらが安国論寺の始まりとなった「御小庵」で、日蓮上人がで起居されていた「御法窟」の手前に建てられています。神社で云えば拝殿の役割を担っています。

安国論寺・御小庵

中央の一対の燭籠の間が、奥の「御法窟」まで続いており、最奥部の石祠の中には厨子が見えます。この「御法窟」で日蓮上人は「立正安国論」を執筆されました。

観音堂

こちらは平成27年(2015年)に落慶した観音堂です。内部は板張りのイベントスペースとなっており100名くらい収容できます。

安国論寺・ 観音堂

こちらは、まるでアニメのキャラクタのように目鼻立ちがくっきりした親しみ易いお顔の観音様「南無幸福観世音菩薩」です。「幸福」は「さいわい」と読みます。

 観音堂建設前の学術調査で、鎌倉武家屋敷の跡と思われる大規模な遺構が見つかりました。先代・玉川住職は床下からこの遺構を見ることができるよう観音堂の当初の設計を変更し、大きなガラス張りの床を2カ所設置なさいました。

こちらは井戸の跡ですが、今でも周囲から水が湧き出ております。

こちらは礎石の跡です。とても大きいもので、当時の建物の大きさが偲ばれます。

こちらは、出土した鉄瓶です。

十五重塔

 こちらは昭和54年(1979年)の日蓮聖人・七百遠忌を記念して建てられた十五重の石塔です。南面窟の手前に立っています。すぐ横には少し早めの桜が咲いていました。

南面窟

 南面窟は松葉ヶ谷法難に際して日蓮聖人が一時的に避難した場所で、その後、白猿に導かれ逗子市久木にある法性寺へと逃れました。

日朗上人御荼毘所

 日蓮聖人が後事を託した六老僧の一人・日朗上人の御遺言に従い元応二年(1320年)に、遷化された池上本門寺からこの場所にご遺体を移して荼毘に付しました。現在の建物は昭和57年(1982年)に建てられたものです。

安国論寺・ 日朗上人御荼毘所

こちらは、日蓮聖人によく仕えた日朗上人を讃える言葉で右から「師孝第一」とあります。

熊王殿(くまおうでん)

 こちらは平成6年(1994年)に建立された「熊王殿」です。日蓮聖人の従者熊王丸が勧請した「熊王大善神」をお祀りします。

安国論寺・ 熊王殿

化生窟と御硯水

正面の井戸が「御硯水」で、その名のとおり日蓮聖人が硯水を汲んだ井戸です。また右手の洞窟は「化生窟」で、建長五年(1254年)に日蓮聖人が鎌倉で布教を始めた際に、最初の一晩を過ごした場所と云われております。安国論寺境内の北側、額田記念病院の駐車場裏手にあります。

梅とメジロ

 境内で満足ゆく梅の花が撮影できず少し残念に思いながら、山門から県道に続く小道を歩いておりますと、途中の民家にある立派な白梅に、二羽のメジロが蜜を吸いに来ているのに出会いました。これも仏様のお引き会わせなのでしょう。キャッチ画像でも使わせていただきました。

白梅とメジロ

最後までご覧いただきありがとうございました。いつも収穫の多い「梅かまくら寺社特別参拝」には、来年以降も折を見て参加させて頂きます。
また年内には、詳細な境内散歩記事をまとめる予定ですのでご期待ください。