日光東照宮(中篇)~紅葉の日光遠征記2018(その9)~

  • 2018.12.17

「紅葉の日光遠征記」第九回目の今回は、前回に続き「日光東照宮」をご紹介します(今回は中篇です)。日光東照宮で最も有名な建物と云えば、何と言っても昨年(2017年)に修復成った国宝「陽明門」でしょう。 絢爛豪華な安土桃山文化の集大成ともいえる江戸前期の代表的建築物で、狩野探幽を中心とした狩野派が総力を結集して造り上げた装飾美の極致です。またご本殿と共に、日光東照宮の宗教体系上の核となる建築物である「 […]

日光東照宮(前篇)~紅葉の日光遠征記2018(その8)~

  • 2018.12.14

「紅葉の日光遠征記」第八回目の今回は、シリーズ最後となる「日光東照宮」をご紹介します(なおボリュームがありますので、前・中・後篇に分けさせてください)。これまでご紹介したとおり、日光山は東照宮が建立される以前から東日本一の霊場として高い地位を占めていたわけですが、東照宮を通じて徳川将軍家と結びつくことにより、以降200年以上に亘り最盛期を迎えることになります。祭神は、ご存じの通り東照大権現・徳川家 […]

鎌倉・来迎寺(材木座)◆境内散歩◆

  • 2018.12.12

隋我山来迎寺は、材木座の住宅地に入り込んだ少しわかりにくい場所にあります。まず大町四つ角から小町大路を南に200mほど進んだ右手にある向福寺をやり過し、直ぐ左の五所神社参道に入り、さらに突当りを五所神社の鳥居を見ながら左折して50mほど行くと来迎寺の寺銘碑が見えます。現在の来迎寺は、時宗・総本山遊行寺の末寺ですが、源頼朝が、平家打倒の挙兵を助けた三浦義明の霊を弔うため、建久五年(1194年)に建立 […]

奥日光・中禅寺(立木観音)◆坂東三十三観音霊場(第十八番)参拝◆

  • 2018.12.10

坂東三十三観音霊場・第十八番札所の中禅寺(立木観音)は、栃木県日光市街から「いろは坂」を登り切リ「華厳の滝」を過ぎた先の中禅寺湖畔に建ちます。延暦三年(784年)に、日光山を開闢した勝道上人が、中禅寺湖北岸にある日光二荒山神社中宮祠境内の男体山・登拝口のあたりに神宮寺を建てたのが始まりで、長らくその場所にありましたが、明治35年(1902年)9月の山津波で流されたため、現在の中禅寺湖東側の歌ヶ浜に […]

鎌倉・長寿寺◆境内散歩◆

  • 2018.12.07

長寿寺は、鎌倉駅東口から江ノ電バスに乗り、建長寺停から200mくらい北鎌倉方面に歩いた左側にある臨済宗建長寺の塔頭寺院です。以前は境内が非公開で、また何れの霊場の札所もお務めではないこともあって、全国区で知られたお寺ではありませんが、紅葉の美しさでは、とにかく鎌倉の寺院でNo1と云ってよいと思います。ここは元々足利尊氏公の鎌倉での屋敷があった場所で、北側のやぐらには足利尊氏公のお墓も残っています。 […]

日光二荒山神社・中宮祠~紅葉の日光遠征記2018(その7)~

  • 2018.12.05

「紅葉の日光遠征記」第七回目の今回は、男体山を背に中禅寺湖を望む「日光二荒山神社・中宮祠」の様子をご紹介します。中宮祠は、男体山=大己貴命(おおなむちのみこと)をお祀りする神社として、勝道上人により、天応二年(782年)の男体山登頂の二年後の延暦三年(784年)に建立されました(同時に「中禅寺」も中宮祠の神宮寺として同じ中禅寺湖北岸の敷地に創建されています)。以来1200年以上の長きにわたり、男体 […]

紅葉の強羅・箱根美術館(2018年)

  • 2018.12.02

先日訪問した紅葉の箱根美術館をご紹介します。第二次世界大戦後、箱根あたりには様々な美術館が開館されましたが、その嚆矢となったのが世界救世教の教祖・岡田茂吉の陶磁器コレクションで有名な箱根美術館です。また、箱根美術館を含む日本庭園全体は「神仙郷」と呼ばれ、国の登録記念物に指定されています。殊に「苔庭」の紅葉は素晴らしく、箱根の紅葉の名所と云えば常に上位にランクされるため、毎年シーズン中の休日は大変な […]

鎌倉・教恩寺◆境内散歩◆

  • 2018.11.29

教恩寺は、下馬四つ角から大町通りを逗子方面に進み、JR横須賀線・大町踏切を渡って100mほど先の小路を左折した突当りにあります。地理的には目立たず、こじんまりとした印象ですが、江戸時代には大町踏切の反対側の延命寺と寺域を接していたということですので、相応の広さの境内をお持ちだったようです。この場所には、もともと善昌寺という光明寺の末寺があったそうですが、江戸時代の中期に廃寺となったため、光明寺の中 […]

日光二荒山神社・本社~紅葉の日光遠征記2018(その6)~

  • 2018.11.27

「紅葉の日光遠征記」第六回目の今回は、下野国一之宮「日光二荒山神社・本社」の様子をご紹介します。日光二荒山神社は、男体山(=二荒山)をお祀りする神社として、勝道上人により、現在の本宮神社の地に開創されました。その後、大谷川の氾濫を避けるため現在の東照宮陽明門付近に移転して「新宮」を称するようになり、さらに13世紀になってから現在の恒例山の南面に鎮座しました。 慈覚大師・円仁以来、本地垂迹説に基き日 […]

輪王寺・大猷院付近~紅葉の日光遠征記2018(その5)~

  • 2018.11.24

「紅葉の日光遠征記」第五回目の今回は、輪王寺で今が一番「旬」の「大猷院(たいゆういん)」とその付近の様子をご紹介します。大猷院は、江戸幕府・三代将軍徳川家光の霊廟ですが、同時に歴代の徳川将軍の位牌が安置された徳川将軍家の霊廟としての役割も果たしてきました。 大棟梁・平内大隅守応勝の手に成るこの名建築は、国宝に指定される権現造の本殿・拝殿・相の間を始め、主要建築物が全て重要文化財に指定されています。 […]

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