桜咲く鎌倉・光明寺~湘南鎌倉お花見巡礼(2019年)~

桜咲く鎌倉・光明寺~湘南鎌倉お花見巡礼(2019年)~

鎌倉・材木座にある浄土宗大本山・光明寺は、この地区随一の大寺院で、山門内の至る所に植えられた桜が由緒ある建物を背景に美しく映えます。鎌倉でも南に位置するためか、北鎌倉あたりの寺院に比べると半歩先に開花することが多いようです。

なお光明寺のご由緒、ご朱印、年中行事、季節の花々、アクセス等につきましては、以下のリンクをご覧ください。
⇒光明寺へ

境内図

次の境内図の赤い点線で囲まれたあたりに桜が植えられています。

山門

光明寺の山門は、弘化四年(1847年)に再建されたもので 、高さは約20mと鎌倉の寺院では最大ですが、 創建当初はさらに大きかったと云います。

特別拝観日に入らせていただいたのですが、山門二階の内部には、鮮やかな極彩色の仏像が並びます。

釈迦三尊&四天王
山門・十六羅漢

大殿(本堂)

元禄十一年(1698年)の建立された「大殿(本堂)」 は、鎌倉の伝統的木造建築物では最大ものです。 巨大な銅葺屋根の青に桜が映えます。 元々は祖師堂と呼ばれ、現在の開山堂の役割りを担っておりましたが、関東大震災でご本堂の阿弥陀堂が倒壊したため、それ以降ご本堂となりました。

本殿に向かって右手の三尊五祖の石庭からも桜が望めます。このあたりは桜が多く、延命地蔵・網引地蔵が鎮座する地蔵堂も桜に埋もれるようです。

三尊五祖の石庭
延命地蔵・網引地蔵

開山堂

関東大震災の被災を機に、元々の祖師堂(開山をお祀りする場所)がご本堂となったことから、震災の翌年に新たに建立されたのが開山堂です。現在の建物は平成十四年に再建されたものです。

御本堂と開山堂を繋ぐ渡り廊下前の桜

鐘楼堂

山門が再建されたのと同じ弘化四年(1847年)に建立されました。梵鐘自体は、大分時代が下って昭和三十六年(1961年)の法然上人七百五十年遠忌にあわせ鋳造されたものです。

記主庭園

有名な茶道家であり作庭家でもある小堀遠州作とされており、夏場の古代蓮は、有名です。庭園奥の大聖閣(たいしょうかく)を背にして桜が開きます。

高倉健の墓碑

名優・高倉健がここに眠ります。「網走番外地」等の任侠映画の個性が強烈だったため「昭和の名優」というイメージですが、振り返れば平成になっても多くの名作に出演していらっしゃいました。墓碑の背後に咲く濃いピンクの桜は、片肌脱いだ健さんの刺青を彷彿とさせます。 なお、墓碑の高さは健さんと同じ180cmです。また、墓碑の高さを没年齢の83歳に見立て、向かって左面に刻まれた段差で、健さんの映画人生の転機となった年齢を表現しています。

最後までご覧いただきありがとうございました。光明寺は、鎌倉市の中心部から少し離れていますので、お花見の季節でも比較的参拝客が少なく、ゆったりと桜を楽しむことができます。また毎年桜の季節・3月の下旬には、観桜会が催され、ご希望の方は記主庭園の「大聖閣(たいしょうかく)」でお抹茶をいただき、二階の阿弥陀三尊にもお参りできます。