鎌倉・葛原岡神社~例大祭(2019年)~その1・宵宮祭
- 2019.06.10
- 年中行事
後醍醐天皇に忠誠を尽しながらも 「建武の新政」の成立を見ることなく非業の死を遂げた日野俊基卿をお祀りする葛原岡神社(くずはらおかじんじゃ)は、由比ヶ浜の総鎮守でもあります。毎年6月3日には例大祭の神前祭・墓前祭が執り行われ、その前後には由比ヶ浜通りを中心に「本祭・神輿渡御」が盛大に催されます。今回は、本祭の前夜を彩る「宵宮祭(よいみやさい)」の様子をご紹介します。
鎌倉・葛原岡神社の例大祭(2019年)につきましては、以下のリンクもご覧ください。
⇒「鎌倉・葛原岡神社~例大祭(2019年)~その2・本祭・神輿渡御(前半)」へ
⇒「鎌倉・葛原岡神社~例大祭(2019年)~その3・本祭・神輿渡御(後半)」へ
⇒「鎌倉・葛原岡神社~例大祭(2019年)~その4・神前祭・墓前祭」へ
例大祭の日取り
令和元年(2019年)の例大祭では、葛原岡神社本殿での「神前祭」と、日野俊基卿墓前での「墓前祭」は6月3日(月)の11:00より執り行われ、それに先立つ6月1日(土)に「宵宮祭」 、6月2日(日)に 「本祭・神輿渡御」が、鎌倉・由比ヶ浜通りを中心に催されました。
宵宮祭の神輿経路
宵宮祭では、まず六地蔵の「由比ヶ浜公会堂」にて「神輿入魂式」が執り行われた後、御神輿・山車を、渡御のスタート地点となる若宮大路・一の鳥居近くの懐石料理「御代川」駐車場に移しました。「御代川」を出発した行列は、若宮大路を挟んで反対側にある「若宮ハイツ」に立ち寄った後、下馬四つ角にて休憩し、日が落ちてから再び動き始めて「由比ヶ浜公会堂」に着きました。さらにその後、由比ヶ浜を笹目まで進んでUターンし、漬物屋さんの「塩香源(しおかげん)」横のスペースで一休みしてからゴールの「由比ヶ浜公会堂」に戻りました。
由比ヶ浜公会堂の様子
うっすらと雲がかかり、日差しを遮ってくれたおかげで、比較的過ごしやすい午後でした。六地蔵の由比ヶ浜公会堂前には、葛原岡神社神輿(万灯神輿)、子供神輿(由比ヶ浜)、子供神輿(中央)の三基の御神輿が並んでいました。
神輿入魂式
立派な鯛が、お供えされています。
修祓(しゅばつ)
御神職が御幣を振り、あたりを浄めます。
魂入れ
斎主が魂入れを行いますが、その所作は白い幕に遮られ、外部から伺い知ることはできません。
献饌
御神酒の入った瓶子の蓋を外すことで献饌とします。
祝詞奏上
斎主が祝詞を奏上します。
玉串拝礼
斎主に続き、氏子の皆さんが玉串を奉げます。
直会(なおらい)
魂入れを終えたお神輿の前で、参列者の皆が乾杯し「直会」とします。
子供神輿の渡御
由比ヶ浜公会堂前で山車の太鼓が打ち鳴らされます。
子供神輿(由比ヶ浜)が、いよいよスタート。 臨時に車両通行止めとなった琵琶小路を進みます。
宵宮祭渡御
懐石料理「御代川」駐車場
鎌倉では有名な懐石料理「御代川」の駐車場には、提灯をぐるりと装着したお馴染みの葛原岡神社の万灯神輿が据えられ、担ぎ手の皆さんも準備万端です。 神前祭・墓前祭では斎主をお務めになる鎌倉宮宮司と巫女さんもいらっしゃいました。
発輿の神事です。修祓と祝詞奏上。
親棒に上った「頭」の拍子木一本締めで、いよいよスタートです。「御代川」の店先でひと練してから若宮大路を北に向かいます。このあたりの花棒は十二社神社の氏子連でした。
若宮ハイツ
若宮大路を渡って、若宮ハイツ敷地内のロータリーをぐるりと一周します。
下馬四つ角
御神輿は、台車に載せられ下馬四つ角交差点で再び若宮大路西側に戻り、ソフトバンク前の歩道スペースで、ひと練してから息を入れます。ランタナがとてもきれいでしたので一枚撮りました。
六地蔵・由比ヶ浜公会堂まで
日が落ちて、万灯神輿の灯かりが綺麗になってきたところでスタートです。山車を先導に、由比ヶ浜通りを由比ヶ浜公会堂に向かいます。
笹目折り返し「塩香源」まで
由比ヶ浜公会堂で息を入れた行列は、由比ヶ浜通りをさらに西に進んで笹目で折り返し、「塩香源」横のスペースまで戻ります。
提灯が燈る御神輿
「塩香源」横のスペースに置かれた万灯神輿です。灯かりは灯されたままです。
由比ヶ浜公会堂
ゴールの由比ヶ浜公会堂に山車と万灯神輿が戻って来ました。拍子木に従い、神輿は前後左右に激しく振られます。御神輿を下ろして、皆で一杯。翌日の本祭に備えます。
最後までご覧いただきありがとうございました。万灯神輿のやさしい光に照らし出される祭の風景は、昼間に行われる例大祭・本祭とはまた違った趣があります。
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