鶴岡八幡宮・例大祭~例大祭(2019年)その2~

鶴岡八幡宮・例大祭~例大祭(2019年)その2~

鶴岡八幡宮の「例大祭」は、毎年9月14日から16日の三日間にわたり執り行われる鎌倉伝統の行事で、古くは文治3年(1187)の放生会に遡ると云われています。 14日早暁の浜降式に始まる一連の神事は、宵宮祭、例大祭、神幸祭、流鏑馬と続き、16日の鈴虫放生祭で締め括られます。第二回の今回は、二日目の午前に執り行われた例大祭・本祭及び、この日奉納された献華会の様子、併せてプレオープン中の鎌倉文華館カフェテリアの様子をご紹介します。

例大祭・日程表

朝の様子

二ノ鳥居・段葛

午後の神幸祭の御旅所の設営が進んでいます。

鶴岡八幡宮正面の三ノ鳥居から見た段葛です。

太鼓橋付近

太鼓橋正面は、こんな感じ。

御囃子も準備中です。

夏場を彩った平家池の白蓮も、そろそろ見納めです。

境内の様子

流鏑馬馬場は明日の小笠原流の流鏑馬奉納に備えて準備万端です。

祓戸の準備が進みます。

舞殿・若宮・随身門は、こんな感じです。参拝客の数はまだちらほらです。

大石段下の御仮屋には、本日早朝に御神輿が下ろされています。幔幕の向うに御神輿の天頂が見えます。

大石段上から見た舞殿です。

随身門の向うに、神幸祭で使用する「錦旗」や「高張提灯」の威儀物が見えます。

本宮御神輿

鶴岡八幡宮・本宮には、寛永期に製作された御神輿が三基あり、普段は宝物殿前西側廻廊に安置されて います。今回の例大祭では、9月15日の早朝に大石段下の御仮屋 に移され、神幸祭を待ちます。神幸祭では、若宮大路・段葛東側を進み二の鳥居の御旅所まで出御した後、若宮大路・ 段葛西側を通って還御します。
下の御仮屋の写真では、中央が本宮主祭神「応神天皇(おうじんてんのう)」、向かって左側が 応神天皇の皇后又は皇女「比売神 (ひめがみ) 」 、向かって右側が応神天皇の母君「神宮皇后(じんぐうこうごう)」の御神輿となります。

「応神天皇(おうじんてんのう)」の御神輿

御神輿は三基ともほぼ同じ形状をしていますが、天頂と破風のデザインに特徴があります。中央・応神天皇の御神輿の天頂は「鳳凰」、破風正面の花弁は青色です。

「比売神 (ひめがみ)」の御神輿

向かって左・比売神の御神輿の天頂は「宝珠」、破風正面の花弁は赤色です。

「神宮皇后(じんぐうこうごう)」の御神輿

向かって右・神宮皇后の御神輿の天頂は「菊花」、破風正面の花弁は白色です。

例大祭

例大祭の参列者の受付が始まり、次第に参拝客も増えてきます。

社務所前

社務所前に、ご神職の皆さんが整列します。

社務所前から祓戸へ

宮司以下の行列は、社務所前から祓戸に進みます。神社本庁の献幣使(けんぺいし)より奉ぜられた幣帛(へいはく)・供物を収めた唐櫃も続きます。

祓戸

祓戸にて、例大祭をお務めになる皆さんの身を清めます。

大石段上り

御神職の皆さんが、例大祭を執り行う本宮に向かって大石段を上って行きます。

幣帛の唐櫃

大石段下り

本宮での神事を終えたご神職のご一行が大石段を下ってきます。

八乙女の舞

本宮での神事に引き続き、舞殿でも八乙女の舞が奉納されます。社務所前を緑の千早に緋袴が鮮やかな巫女さんが出発します。

舞殿では、八乙女の舞が奉納されます。

八乙女の舞を奉納した巫女さんが退殿し、社務所前に整列します。

献華会

今年の例大祭では、例年通り9月15日・16日の二日間にわたり献華会が催されました。

永野貫玉社中

永野貫玉先生は、上代古流の御家元です。上代古流は、草木の自然の形を重視した質実剛健な生華を特徴としており、今年も花器からこぼれ落ちそうなボリューム感溢れる作品を楽しませて頂きました。展示ブースは、舞殿西側の広場の南側に設けられていました。

鎌倉国際華道協会

鎌倉国際華道協会は、戦後の混乱期以来、地元の華道振興を図るべく鎌倉在住の各流派が結集して、息の長い活動を続けてこられました。出品作には、素材のボリューム感を敢えて抑え、モダンな花器を積極的に用いた現代的な作風が多いのが特徴的です。柳原休憩所前に展示用ブースが設営されていました。

鎌倉文華館ミュージアムカフェ&ショップ

鎌倉文華館のミュージアムカフェ&ショップ が、10月のオープンに先立ち、例大祭期間中にプレオープンしておりましたので、入ってみました。

南側・西側が全面ガラス張りになっており、比較的コンパクトな店内に居ながらも明るく開放感のある雰囲気を楽しめます。下の写真は、店内よりガラス越しに見た鎌倉文華館前庭の芝生です。

店内は、こんな感じで、木と石とガラスの素材感を生かした明るくモダンな造りになっています。店奥では、2010年春に強風のため倒れた大銀杏の幹が、圧倒的な存在感を放っています。

注文はタッチパネル式で、外国人観光客にも対応しやすいようになっています。またお手洗いは店員さんにコンパートメントの鍵をお借りしてから使用するスタイルになっております。

最後までご覧いただきありがとうございました。次回は、9月15日午後に執り行われました神幸祭の様子をご紹介します。