鎌倉・宝戒寺~徳崇大権現・大般若転讀会(2019年)~
- 2019.05.29
- 年中行事
鎌倉・宝戒寺では、鎌倉幕府が滅亡した5月22日に「徳崇大権現・大般若転讀会」が修されます。この法会は、鎌倉幕府滅亡後、後醍醐天皇が、北条得宗家の最後の当主である鎌倉幕府十四代執権・北条高時 に「徳崇大権現」の神号を賜り、鎌倉幕府と共に滅んだ北条一族の慰霊のため北条家屋敷跡に建立した宝戒寺境内にお祀りしたことに由来します。
なお宝戒寺のご由緒、ご朱印、年中行事、季節の花々、アクセス等につきましては、以下のリンクをご覧ください。
⇒宝戒寺へ
境内の様子
春から夏に移りゆく季節そのままに、宝戒寺の境内は、豊かな緑に
すっかり覆われています。
徳崇大権現の様子
徳崇大権現の祠の扉は開け放たれ、取り出し用のレールに乗ったご神体の北条高時像を真近に拝見できます。
徳崇大権現渡御
行列に加わる皆さんが、ご本堂の前にお集まりです。白い水干を着た担ぎ手二人が担棒を手にし、緋傘や錫杖を持った氏子の方もいらっしゃいます。
ご本堂前を行列が出発し、徳崇大権現堂に向かいます。
徳崇大権現堂の前での導師・職衆による読経の後、担ぎ棒に載った徳崇大権現像が堂外に現れます。
輿に乗った徳崇大権現像が、ご本堂に渡御します。
「徳崇大権現像」渡御中の「徳崇大権現堂」の内部は、こんな感じ。スムーズに出し入れできるように木製のレールが敷かれています。
大般若経転読
ご本堂に渡御された徳崇大権現像は、御本尊の地蔵菩薩の須弥壇前に仮にご鎮座なさいます。アコーディオンを奏でるかのように、蛇腹状の経本を左手から右手、右手から左手へと高低差をうまく利用しながら数回移し替えることで疑似的に読経したものとする所作を「転読」 といいますが、宝戒寺では、全600巻の大般若経を「子」から「亥」までの12個の経箱に分けて格納しており、12名の職衆(しきしゅ)僧侶が分担して転読して行きます。
転讀を終え法会が終わると、三味線と尺八の演奏、及び日本舞踊が奉納され、参列者には「抹茶」と北条家の家紋が焼印された「御饅頭」が配られます。
徳崇大権現還御
ご本堂での法会等が終わると、徳崇大権現像は、お堂に還御します。
境内の花など
宝戒寺の境内は、丁度お花の端境期になるため、葉の緑が勝っていますが、これからは「あじさい」「スイレン」「アカンサス」等が綺麗になります。
最後までご覧いただきありがとうございました。以前から気になっておりました徳崇大権現像を真近に拝見でき、とても満足しています。今は蕾の睡蓮ももうすぐ見事な花を咲かせてくれそうです。
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