鎌倉・報国寺◆境内散歩◆
- 2018.08.06
- 境内散歩
これまで撮り貯めた写真を織り交ぜながら、「竹の寺」報国寺の境内をご案内します。
報国寺の伽藍は本堂、迦葉堂、鐘楼からなり、それらを取り巻く手入れの行き届いた庭園と枯山水が魅力で四季折々の花が楽しめます。中でも青々とした竹林が素晴らしく、茶席「退耕庵」で抹茶を喫しながら鑑賞しましょう。
また、庭園内からは、足利尊氏の祖父で置文伝説でも有名な足利家時の墓を含む足利一族のやぐらが遠望でき、足利一族消長の歴史を重ねつつ眺めますと感慨もひとしおです。
なお報国寺のご由緒、ご朱印、年中行事、季節の花々、アクセス等につきましては、以下のリンクをご覧ください。
⇒報国寺へ
※写真をクリックすると拡大します。
報国寺の魅力
◎青々と直ぐに伸びる孟宗竹が見事なミシュラン・グリーンガイド三ツ星に輝く竹林
◎足利一族の消長を刻む重厚な中世寺史
◎開山・天岸慧広を軸に広がる日中禅匠交流のダイナミズム
境内図
境内散歩
鎌倉中心部から東に伸びる金沢街道「浄明寺バス停」を降りて少し戻りますと、滑川上流に架かる「華の橋」があり、これを渡るとすぐに報国寺山門が見えてきます。参拝者は山門手前にある無料駐車スペースを利用できますので、平日の空いている時間帯は自家用車が便利です。
山門をくぐりますと直ぐ左手に白砂で砂紋を描く「枯れ流れ」を取り入れた石庭風の前庭があります。
右斜め上に石段を上りますと立派な方丈「迦葉堂」があり、日曜座禅会が開かれています。
迦葉堂左隣がご本尊の「釈迦如来坐像」(鎌倉市指定文化財)が安置される本堂となっており、さらに左手の納経所にて各種のご朱印を拝受できます。
納経所左奥の通路の先が評判の竹林となっており拝観料200円を納めると入場できます。ミシュラン・グリーンガイドに掲載されているためか、欧米からの観光客がいつもいらっしゃいます。
絵に描いたように見事な竹林の最奥にある茶席「休耕庵」では、「天岸の岩」を流れ落ちる小滝の音と青竹の香りに包まれながら、抹茶が楽しめます(500円)。元々この場所には塔頭「休耕庵」があって、現在「迦葉堂」にある「開山天岸慧広座像」(鎌倉市指定文化財)が安置されていました。
小径に沿ってぐるりと竹林を回ると足利一族のやぐらが見えます。この中には足利尊氏の祖父で置文伝説(※)でも有名な足利家時の墓も含まれています。
(※)置文伝説
足利家には「わが七代の孫にわれ生まれ替わり天下を取るべし」との源義家の置文が伝わっておりました。義家の七代の子孫にあたる家時は自身の代で天下を取れなかったため「わが命を縮めて三代の中にて天下をとらしめ給へ」との願文を残して自害しましたが、後に孫の足利尊氏が天下を取ることで、願文が現実のものとなりました。
本堂の裏手に回りますと枯山水の「中庭」が広がります。正面の「迦葉堂」の広縁から眺めれば、さらに見応えがありそうです。
また、報国寺については禅宗招来史、足利一族興亡史といった歴史的背景を少しインプットしてから拝観すると、より味わいが深まるように思います。私の場合、納経所で「功臣山報圀寺」という冊子を購入し、退耕庵で抹茶を頂きながら拝見しました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
報国寺を朝早めに訪れて、青々と天に向かって直ぐに伸びる竹林を眺めていると心洗われる気がします。さすがミシュランでも取り上げられるだけの価値はあると思います。
こちらのページもご参考にどうぞ。
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