慈光寺
山号・寺名 | 都幾山・一乗法華院・慈光寺 |
宗派 | 天台宗 |
ご本尊 | 十一面千手千眼観世音菩薩 |
創建 | 宝亀元年(770年) 開山:道忠 |
納経時間 | 午前9時~11時50分、午後1時~4時 |
拝観料 | 無料 |
札所 | 坂東三十三観音霊場 第9番 |
慈光寺の魅力
◎鎌倉初期には七十五坊を擁し、名実ともに中世・関東天台宗寺院の頂点に立つ「天台別院」の格式
◎「久能寺経」「平家納経」と並ぶ鎌倉初期の三大装飾経の一つ「慈光寺経」
◎かつての仁王像、観音堂の白馬像などを巡る数多くの説話を生み出す重厚な歴史
境内図

巡礼雑記
2025年6月11日 都幾山・慈光寺◆坂東三十三観音霊場(第九番)参拝◆ ⇒投稿記事へ
坂東三十三観音霊場・第九番札所の慈光寺は、正式には都幾山・一乗法華院・慈光寺といい、鎌倉期の有力御家人・比企能員(ひき よしかず)でも知られる埼玉県比企郡の西部・ときがわ町の山中にあります。
寺伝「都幾山慈光寺実録」によると、その歴史は天武天皇の二年(673年)に興福寺の慈訓(じきん)が、都幾山に登り、その光り輝く場所(現在の観音堂)に千手観音を安置したことに遡ります(実際に慈訓が活動した時期より大分前となりますが・・・そういうことです)。
実質的には、宝亀元年(770年)の釈道忠(広恵菩薩)による開山が、慈光寺の歴史の始まりとされます。釈道忠は、唐招提寺を開山した唐からの渡来僧・鑑真和上の「持戒第一」と呼ばれるほどの高弟で、東国を巡錫する中、この地に一尺六丈の釈迦如来像を安置し、修学の道場を開きました。都から遠い坂東で活躍した道忠の事績は詳らかではありませんが、上野国・緑野寺(みどのでら・現在の浄法寺)の開基としても知られています。
さらに延暦二年(783年)には、伝教大師により天台密教が伝えられ、貞観年間(859年~877年)には勅願所となり清和天皇より「一乗法華院」の勅額が下賜されるなど、天台宗別院として関東の天台宗寺院の中心として確固たる地位を築きました。
鎌倉期には全盛期を迎え、慈光寺坂途中に今も残る青石塔婆群付近から立ち並ぶ僧坊は七十五坊を数えましたが、戦国期に太田道灌の焼き討ちに遭って以降、次第に衰え明治期には宝樹坊・井上坊を残すだけとなりました。それでも天正十九年(1591年)には徳川家康より寺領百石の朱印状を得、寛永四年(1627年)には東叡山寛永寺の末寺に組み入れられることで徳川家の厚い保護を受けるなど、女人禁制の観音霊場として長く信仰を集め現在に至ります。
ご由緒

ご詠歌
聞くからに大慈大悲の慈光寺 誓いも共に深きいわどの
御朱印

年中行事
元旦 | 祈願・祈祷大護摩供 |
1月3日 | 元三大師護摩 |
1月中 | 新年祈祷 |
3月お彼岸 | 彼岸会供養 |
4月第二日曜日 | ご本尊御開帳 祈願・祈祷大護摩供 |
4月17日 | ご本尊御開帳 祈願・祈祷大護摩供 |
5月3日 | 採燈大護摩供 火渡り修行 |
8月14日 | 施餓鬼会 |
9月お彼岸 | 彼岸会供養 |
大晦日 | 除夜の鐘 |
毎月第1日曜日 | 写経会 |
毎月第3日曜日 | 祈願・祈祷大護摩供 |
季節の花々
春 | シャガ、桜 |
夏 | – |
秋 | 彼岸花 |
冬 | – |
アクセス
住所 | 〒355-0364 埼玉県比企郡ときがわ町西平386 |
電話・FAX | Tel:(0493)67-0040 Fax:- |
URL | https://www.temple.or.jp/ |
【公共交通機関】
JR八高線明覚駅よりせせらぎバスセンター経由「慈光寺入口」下車、徒歩40分。
【車】
関越自動車道東松山IC→国道254号線小川町方面→県道11号線→県道273号線→172号線、30分。
参拝者用駐車場(無料)。