鎌倉・瑞泉寺◆境内散歩◆

鎌倉・瑞泉寺◆境内散歩◆

瑞泉寺は、鎌倉宮からさらに二階堂の奥深く入った谷戸にあり、ここを目的に訪れる方を除いては、通りすがりの観光客の目に止まることのない静かなお寺です。関東公方足利家の菩提所であった瑞泉寺は、鎌倉五山に次ぐ関東十刹の首位に位置付けられる名刹で、江戸時代には、徳川家からも庇護を受けておりました。現在は、鎌倉三十三観音・第六番札所、鎌倉二十四地蔵尊・第七番札所を勤めていらっしゃいます。また、広い境内をきちんと整備して、四季折々の花を楽しませてくれることでも知られております。

なお瑞泉寺のご由緒、ご朱印、年中行事、季節の花々、アクセス等につきましては、以下のリンクをご覧ください。
⇒瑞泉寺へ

※写真をクリックすると拡大します。

瑞泉寺の魅力

◎広い境内全体が庭園であるかのようにお参りするたびに変化する四季折々の花の景色

◎南北朝期随一の禅匠として知られた夢窓国師の優れた作庭家としての一面を示す瑞泉寺庭園

◎長いお寺の歴史の中で蓄えられてきた重要文化財「夢窓国師坐像」を始めとする数多の寺宝

境内図

受付まで

鎌倉宮に向かって右手の道を鎌倉宮の外縁に沿って進みますと左手が永福寺跡(ようふくじあと)となり、それを過ぎたところに小さな橋「通玄橋」があります。

橋を渡って進みますと、左手に小さな空地があります。ここは荏柄天神社に現在合祀されている二階堂・八雲神社のお神輿の御旅所になっています。

「三社大権現」との石碑もあることから、二階堂・八雲神社の故地と関係があるようです。

通玄橋から先は、あじさいがとてもきれいな場所です。


さらに奥に進みますと「錦屏山瑞泉寺」の寺銘碑があります。

寺銘碑の横の車一台分の狭い道の先に惣門が見えます。車の場合、惣門の右手を回り込むと駐車場になっています。

惣門の少し先の左手に受付があります。

秋口は、この付近に鶏頭が咲きます。

山門まで

受付の先の参道左手は、梅の木が並んでいます。下の写真は逆方向から撮影したものです。

先に進むと、石段が見えてきます。左手の苔生した石段が男坂です。こちらは、かなり摩耗しているため、気を付けてください。

右手が女坂で、きちんと整備されています。

どちらの坂を上っても山門に着きます。

山門の左手前には、「松陰吉田先生留跡碑」があります。これは、吉田松陰が下田からの米国密航を前に瑞泉寺の住職をしていた伯父を訪ねたことを記念したものです。

山門の右手前には、手水鉢があります。

境内の様子

山門を入ったところから、境内を眺めるとこんな感じです(梅の頃)。

初夏にはこんな感じになります。

ビヨウヤナギが鮮明な黄色の花を咲かせます。

ご本堂

銅葺きの大きな屋根が立派です。

本堂の中はこんな感じです。

ご本尊の釈迦如来像です。

向かって左手が「千手観音坐像」です。

向かって右手が「夢窓国師坐像」です。

開山堂

国の重要文化財「夢窓国師坐像」が安置されているとのことですが、ご本堂内にある同名の「夢窓国師坐像」との関係が未確認です。折を見て調べてみようと思います。

地蔵堂

どこもく地蔵様が安置されているお堂です。

どこもく地蔵様は、こんなお姿です。

庫裡

大きな玄関があります。ここでご朱印を頂けます。

初夏には、金糸梅が咲いてます。

真夏には桔梗の紫が鮮やかです。

南芳庵

瑞泉寺の茶室の一つです。一般参拝者は、中に入れません。さらにこの裏手に「保寿軒」「吉祥斉」の二つの茶室があります。

鐘楼

「錦屏晩鐘」と名付けられた鐘が吊るされています。

寒山碑と拾得碑

碑というより庭石に近い感じなのです。どうも私達参拝者の薄っぺらな期待は、寒山拾得に、うまくはぐらかされてしまったようです。そりゃあ、お二人に立派すぎる碑は似合いませんよね。どこからかお二人の笑い声が聞こえてきそうです。
まず「寒山碑」です。

それから「拾得碑」です。

安国利生塔

夢窓国師の勧めにより、足利尊氏,直義兄弟が全国六十六国二島に建立した塔です。相模国では、五輪塔の形式で、ここ瑞泉寺に建立されました。

瑞泉寺庭園

夢窓国師が作庭した庭園で、昭和に入ってから発掘されたものです。「貯清池」の向かって左側に、橋が二つありますが、この先は錦屏山の頂上の「徧界一覧亭」に続きます。このルートは一般には公開されていませんが、富士山を正面に臨む夢窓国師お気に入りの素晴らしい景色だそうです。

正面の大きな洞窟は「天女洞」といい、水月観の道場とされています。

右奥には、座禅窟の「葆光窟」が穿たれています。

秋の頃、池の縁の葉っぱの上には、ミドリシジミが止まっていました。

「シオカラトンボ」に「ネキトンボ」もいます。

文学碑

瑞泉寺には、明治以降、多くの文人が訪れ御縁を結ばれました。

久保田万太郎の句碑

「いつぬれし 松の根方ぞ 春しぐれ」

吉野秀雄の歌碑

「死をいとひ 生をもおそれ 人間の ゆれ定まらぬ こころ知るのみ」

山崎方代の歌碑

「手の平に 豆腐をのせて いそいそと いつもの角を 曲がりて帰る」

最後までご覧いただきありがとうございました。
早朝の澄んだ空気の中、緑の静寂に包まれながら長い石段を登り切ると現れる山門の先の別世界をご自身で楽しんでいただければ幸いです。

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